元産業革新機構社長・勝又幹英氏をお迎えし、インターン生向け「投資前精査(Due Diligence)の考え方」講義を開催
SIIFICでは、企業調査を担当するインターン生を対象に、「投資前精査(Due Diligence:DD)の考え方」をテーマとした講義を開催しました。
今回の講義は、SIIFIC共同創業者の梅田和宏が、かつて在籍した産業革新機構の元社長である勝又幹英氏にご依頼したものです。産業革新機構が、目先の収益性だけでは資金が向かいにくい領域に対して、産業の未来という視点からリスクマネーを供給してきた経験は、経済的なリターンと社会的な意義という二つの物差しを持って投資に向き合うSIIFICにとって、多くの学びがあります。
また、企業調査に携わるインターン生に伝えたいことを考えたとき、梅田自身が投資の現場で学んだ「投資の前に、何をどこまで見るのか」という姿勢に行き着きました。DDは、決められた項目を埋める作業ではなく、限られた時間と予算の中で調査範囲を定め、仮説を疑いながら投資前に考え抜く営みです。こうした姿勢を、その現場に立ち続けてこられた一流の方から直接受け取ってほしい―そうした思いから、今回のご依頼に至りました。

当日は、大学生・高校生のインターン生に加え、会計士、米系運用会社の日本代表、同運用会社の若手社員も参加されました。学生だけでなく、金融・会計の実務に携わるさまざまな世代・立場の参加者が一堂に会し、それぞれの経験や視点を交えながら、投資前の企業調査について考える機会となりました。
講義は、大学生・高校生にも非常に分かりやすい言葉で進められましたが、開始直後から学生たちはじめ、多くの参加者からさまざまな角度の質問が飛び交いました。一つの質問からさらに別のコメントや意見が話され、自然と議論が広がっていく場面も多く、勝又氏も学生からの疑問一つひとつに丁寧に答えながら、実際の投資や企業調査の現場でのご経験、具体的な事例を交えてお話しくださいました。

異なる世代・バックグラウンドを持つ参加者が、それぞれの立場から一つのテーマについて考えることで、予定していた講義の枠を越えた、多角的な学びの時間となりました。
いったん予定していた時間に合わせてお開きとなった後も、参加者はすぐに席を立つことなく、講義の続きを話すように自由な対話が自然と始まりました。学生から改めて質問が出たり、参加した実務家から経験が共有されたりと、予定されたプログラムを越えて会話が続き、SIIFICの小さなオフィスが、世代や立場を越えて学び合う場となりました。
実際に受講したインターン生からも、講義を通じてさまざまな気づきがあったとの感想が寄せられました。
- 具体的な企業例を交えて説明してくださったので内容の複雑なものも理解しやすかったです。
- 企業が「顧客の真のペイン(顧客が本当にその製品を喉から手が出るほど欲しているか)」を把握することの重要性を学びました。ニーズだけではなくて決定的なペインを見つけることが大切であると理解が深まりました。
- 「包括的なVCと専門的なVCのそれぞれの強みや位置づけ」について疑問に感じていたタイミングだったため、リアルな視点からお話を伺うことができ、とても有意義でした。

SIIFICでは、世代や立場を越えて、多様な経験や視点に触れ、互いに問いを投げかけながら学び合うことが、これからの社会をつくっていく人材の育成につながると考えています。今回の講義も、学生たちが投資や企業を見る新たな視点に触れるだけでなく、第一線で活躍する実務家との対話を通じて、自ら問いを立て、考える機会となりました。
このような貴重な学びの機会をご提供いただきました勝又様、またご参加いただき、学生たちとの対話に加わってくださった皆様に、SIIFIC一同、心より感謝申し上げます。